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世界遺産『ミディ運河』クルーズ
服部 尚彦   

 丘に走る線路より高い石橋梁、河川の橋の更に上に掛かる石橋、そこにカラフルな船が通っている。考えられない所に水路が有るらしい。昔、ヨーロッパで見た此の点景に、機会があれば此の様な所をクルーズしたいと思い続けていました。此の年になって漸く機会に恵まれ、宿願を果たす事が出来ました。

◯ どこをクルージングしたか
 クルージングをした場所は、17世紀に南フランスを縦断して、ジブラルタル経由より3,000kmもショートカットして地中海と大西洋を結んだ世界遺産の大運河です。ピエール・リケは、大西洋側に流れ込むガロンヌ川の源流、海抜450mに貯水湖を作り、他方は複雑な地形に絶えず此の水を供給しつつ進み、水路を7運河橋と64を越すロック(閘門)とで水位調整して地中海に繋ぐ長さ240kmの運河建設を14年掛けて成し遂げました。今回の旅行は、乗船地カルカッソンヌから下船地アグド経由、地中海に面するトー湖までの約140kmを一週間掛けて船旅をするものでした。

◯ どの様な船で走ったか
 船はキャナルー社の長さ12.9m、幅4.2m、の大型船を借用しました。同乗メンバーは家人、息子家族、友人を含めて6名でしたが、船は8名用、キャビン、大型ラウンジ、キッチン、シャワー、トイレ、洗面台、フライブリッジ、等装備されていました。操船技術、動力油、バッテリー、給水などに関する知識は30分程度の実技訓練と簡単なレクチャーだけで、直ぐ船の鍵を渡されました。船は、制限時速8kmで、規程では船舶免許を必要としないのです。

◯ 大型船を無免許運転した
 操船は車と比較して、前進、後進は兎も角も、方向を変える舵が後方にあり、船体は大型バスの長さ、幅共1.4倍位大きさの平底船ですし、船自体に直進を保つ機構は無いので、車とは大分勝手が違いました。時々運河の流れに船が直角になり、周囲のブッシュに突っ込んで抜け出すのに往生しました。しかし、数日後は全員が船長気分を楽しめ、息子等は縦列駐船、後退による並列駐船、方向転回など難操作も巧みになり、お任せでした。  

◯ 航路と周囲の景観は
 航路幅は十分にあり、途中数箇所には比較的大きな街に隣接したポートがあり、給電、給水、が可能です。17世紀から続く航路で特に狭い場所は、ロック内、世界初の手掘りマルパ運河トンネル、多くの石橋でした。船の幅ギリギリなので、突端に金具が付いた棒で船の両舷で守る係、操舵士は低い橋底を伏せの体勢でやり過ごす必要がありました。航路の周りは一面の葡萄畑やのんびりした田舎の風景が続き、航路は左右、南北に大きく蛇行する変化に富んだ航路でした。南フランスの夏の厳しい日差しを避ける為に、両岸には45,000本のプラタナスと糸杉の並木が延々と植栽されて緑のトンネルを作っています。航路は所々で大小の川と交差し、オルブ川を跨ぐ98mの世界初のベジエ大運河橋をはじめ、多くの跨川石橋が出現していました。此の風景こそ旅の願望の発端であった訳です。 初め船上生活は退屈ではないかと心配でしたが、操船、狭い石橋通過、トンネル通過、頻繁に現れるロックで船側、岸側での舫操作などは全員配置、港での給水、給電等で、退屈の文字は杞憂でした。名物であるロックは4隻程度で満杯、特にフォンセランの7段連続ロックは22mの水位差を一気に調整する場所で壮観でした。

◯ 陸中のクルージングでの楽しみ
 船尾には国旗をはためかせ、岸にペグ打ち込みでの係
留、大規模ポートでの係留後、田舎町の観光、土地レストランでの賞味、土地産物の買出し、ワイナリー、古代要塞都市遺跡の見学を楽しみました。生活シーツ、タオルの交換などはポートでサービスをしてくれますし、離船時と夜間は施錠とカーテン締めをする程度で快適・安全でした。航行中は屋上のフライブリッジでの緑に包まれた飲食でユッタリとした時間を味わいました。行き交う観光船や同類船、両岸の小径のサイクリング、トレッキングの人達と手を振り合い、街中もフレンドリーで、外国での心理的疎外感は全く感じる事無く快適でした。下船地アグド経由して地中海に接するトー湖、マルセイアン街、アグド街の散策後、遂に離船時には、一週間愛着を感じて来ただけに寂しささえ感じました。

◯ 結びとして 
  近頃は旅行社お任せに慣れていたので、現地集合、現地解散の計画作りは久し振りで不安が先に立ちました。しかし、多方面に活躍する嘗ての同僚の助け、豊富なネット利用時間など、此の年齢でこそ企画が出来ることを実感した事や個人的宿願を果たせた事を喜んでおります。          


(ご参考)
 此の旅行は、フランス観光局のHPでも紹介されている運河旅行代理店(有)アドバンティス(代表:KDD・OB矢部静樹氏)が切掛けを作って下さいました。気持の若いうちに是非トライされては如何でしょうか。
 ℡:03-5314-5424、E-mail : info@canal.advantis-jp.net

 


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