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榊博史さんの投稿

(論文)

ホモサピエンスの祖形に近いD型日本人

榊 博史  

まえがき
 東日本の男性の40%はY染色体ハプロタイプDを持つという調査結果が「崎谷満:DNAでたどる日本人10万年の旅:昭和堂 2008」に示されています。この文献は日本人のY染色体ハプロタイプに関する優れた著作です。Y染色体ハプロタイプDは近隣の中国や朝鮮半島には殆ど存在しません。ハプロタイプDは縄文人に由来することが判明しているので東日本の男性の40%は縄文人の末裔であることになります。筆者はこの値の大きさに驚きハプロタイプDに関する調査を始め、調査結果を本稿にまとめた次第です。縄文人の日本列島到着時期は1万6千年以前とされています。Y染色体ハプロタイプとは男性が持つY染色体の形式のことであり男系で伝わります。皇位の男系継承はY染色体ハプロタイプを保つ意味で必要です。

 上記文献によると5~6万年前と思われる出アフリカ時にアフリカ外のホモサピエンス全体が持つY染色体ハプロタイプはC、DE、FRの3種類に限られていました。
ここでまず日本人が持つハプロタイプ全体について少し考えます。出アフリカハプロタイプFRの末裔であるハプロタイプO2は日本人に相当な割合で存在しますが、これは上記文献によると黄河文明に滅ぼされた長江文明の避難民である弥生人に由来するとされます。到着時期は3千年前とされます。避難民として特にいざこざも無く縄文人と混じり合いました。なお祖先の出アフリカハプロタイプFRは現在のモンゴロイド、コーカソイド人口の大部分が祖先として持つ強大なタイプです。

 到着時期は不明ですが、縄文人到着前に最初に日本列島に流れ着いた人々がもたらした出アフリカハプロタイプCが1割以下日本人の中に存在します。このタイプはモンゴルに多いタイプです。

 あるハプロタイプを持つグループをハプログループといいます。出アフリカハプログループDEはその直接の子孫に本稿で取り扱うハプログループDの他にその兄弟ハプログループEを持ちます。これら2つのグループは出アフリカ直後に離別したようです。ハプログループEはアフリカに戻りアフリカ全体を独占すると共にその一部は地中海のまわりに分布を広げています。これはハプログループDよりはるかに成功したグループであると言えます。

 出アフリカハプログループDEの直接の子であり本稿の主題であるハプログループDはチベット、ブータン、ミャンマーという一つのまとまった地域と日本に存在します。人口的に日本人はハプログループD全体の80%以上を占め、出アフリカハプログループDを相続する唯一の大民族集団です。アジア大陸では上記ハプログループFRとその末裔の圧迫を受けてほぼ絶滅したのに対し日本では大陸から海により隔てられているので生き残りました。

 このような訳で日本人の中に出アフリカの3ハプロタイプC、DE、FRの全ての子孫がそろいました。すなわち、日本人は出アフリカ時の人類の遺伝情報全体を相続しているのです。こんな民族集団は世界中に他にはありません。日本人は多様性という今後の発展に必要な武器を持っています。この多様性の原因は世界でも稀なハプロタイプDの存在です。

 ハプログループDの特徴は2つあります。1つは「a.集団の中での自分の役割の自覚とその誠実な実行」でありもう1つは「b.民族集団外の人々への極端な排斥」です。ハプログループDの割合が高い3つの国について見てみます。

 まず日本の例について述べます。まずa.関する現象について示します。一番分かりやすいのが商店等の接客時のお客への細やかな応対です。自分がその場で求められている役割を果たそうと努力します。ハプロタイプDの割合が高い東京では電車に乗車の際に列の先頭から整然と乗車します。先の大戦までの国民の見事な対応もこれに相当します。次にb.について述べます。一番わかりやすいのが難民受け入れの厳しさです。

 ミャンマーの例について述べます。a.について述べます。ここは所得のわりに識字率が高いのですが、これは軍事政権が目先の利益を考えずに教育を推進した結果です。これに対して父兄たちは労働力需要を犠牲にして応えました。次にb.について述べます。ここでは常に国が周辺諸国や周辺民族と緊張状態にあります。軍が他の国に比べて死活的に重要であるのがよく分かります。

 ブータンの例について述べます。a.について述べます。ここでは王室が率先して権力を国民に渡しました。またGNH(国民総幸福量)という概念を導入して皆が平等に幸福になることを考えております。b.について述べます。国内に居るネパール人をネパール人であるという理由だけで国外追放しました。

 以上が本稿の背景についての説明です。次に本稿の記述内容を章ごとに説明します。章1はホモサピエンスアダムから現代人までのY染色体系統樹でについて記述します。主要なハプロタイプの発生時期についても示します。たとえばY染色体ハプロタイプDは50kaから60ka前に発生しました。kaは現代から起算した過去の年数です。50kaから60kaという年数は出アフリカに近い時期です。章2は現在のアジア民族集団における各ハプロタイプの比率とハプログタイプDを多く持つチベット、ビルマ、ブータン系民族の分布について述べます。章3はハプロタイプDの系統樹について示します。日本列島において11分岐と非常に深く分岐したことが分かります。章4はY染色体ハプロタイプDの祖形を持つアンダマン諸島の住民の現状を述べます。彼らはハプログループDらしく暴力的に外部に対応したので殆ど絶滅状態に陥りました。この諸島はインド領です。章5はハプロタイプDの兄弟タイプであるハプロタイプEについて述べます。ハプロタイプEはアフリカ全体に優越的に分布していることが分かります。またこれの1分派がユダヤ人を含む地中海世界に分布を広げていることもわかります。さらにこの分派がヨーロッパに農業をもたらしたことを示しました。章6はハプロタイプD、E以外のハプロタイプの分布について述べました。特に出アフリカハプロタイプFRの末裔であり現在のモンゴロイド人口の大部分を占めるハプロタイプO、同じくハプロタイプFRの末裔でコーカソイド人口の相当部分を占めるハプロタイプRの分布を示します。最後に章7で筆者の主観を含めた考察を示します。
 本稿の情報は全てインターネットのホームページより得ました。それぞれ参考文献としてHPアドレスを示してあります。


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