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第19話(前編)

~ 前編:高齢を生きる~安全安心・自立・介助・公助 ~

2017年7月 遠藤榮造  

◆ 永らくk-unetに親しんできたお陰で、超高齢と云われる今日でも時々パソコンを開きインターネットも楽しんでいる。偶々昨年の誕生日(10月で96歳)には孫から「ウインドウズ10」の新品が贈られて、好奇心も駆り立てられ、k-unetへのアクセス頻度も増えた。関係諸兄姉のネットでのご活躍に敬意を表する次第です。ところが当方残念なことに、2年半ほど前から老化現象と云うことで、特に歩行面での不具合を生じ研修会などにはすっかりご無沙汰です。
 実は当方、既に7年ほど前から老人ホームのお世話になっているが、このほど、ベテラン樫村さんの連載コラム「四季雑感」37号(2017年3月)を拝見し、老人ホームの情報についてお尋ねの趣を承知したので、拙いコメントでもと思い、久しぶりに筆を執った次第。

◆ 恐らくどなたでも樫村さん同様、歳を重ねると生活環境への不安や急病などへの対処について思案を巡らし、選択肢として老人ホームを考える方も多いと思う。先刻ご存知のことだが、戦後の新憲法や改正民法(1947年)の下で、家族の在り方が大きく変化。戸主中心の家制度は廃止されて、平等・自由な婚姻が進展し、所謂「核家族」時代を迎えてきた。つまり、子供の親離れが自由になり親は子供への依存が難しくなってきたと云えよう。当方も二人の子供がそれぞれ独立、老夫婦のみの生活になり、80歳後半頃には、運転免許証も返納・ゴルフ仲間も激減と云う状況に至り、老夫婦いずれが倒れても自立生活が困難との思いを巡らすようになった。
 偶々その頃、市内に有料老人ホーム「グランダ狛江3番館」の開設・見学会の案内があり、早速家内共々出掛けてみた。この施設は手広く老人ホームを展開しているベネッセ系のホームで、設備等に興味を覚えた。早速各社の施設等を比較検討し、体験入居も試み、結局ベネッセ系に一応の方向を固めてきた。その頃(2010年秋)家内が重病に倒れ、緊急手術(冠動脈バイパス手術)には成功した訳だが、急遽グランダ調布に入居(2011年4月末)、今日を迎えている次第。このホーム選択の事情としては新築で入居者募集中であったこと。また狛江の家(家具等そのままの留守宅)にも交通の便が良いことなどである。なお、ホームの詳細は関係ホームページで確認できる。

◆ 以上、当方の入居の経緯などを述べたが、今日では老人施設の多様化が進んでいるので、入居ホームの選択には情報の収集検討はもとより、可能ならば体験入居もお勧めです。因みに当方が現在のホーム暮らしに満足か?と云えば、当然問題点はある。例えば食事は、お仕着せメニューであるから口に合わない場合もある。このホームの料理は専門の会社が担当し、栄養・カロリー等は当然栄養士が老人向きに管理していると云う。しかし、味付け・盛り付け等は現場の調理師の匙加減になるから難しいところだ。なお、グランダの上位クラスのホーム(例えば「アリア」)に入れば、食事・サービス等のグレードアップは期待できるようだが、当然費用も増えるし、何よりも、ホームの設置地域・数が限定されていることで利用しにくいと云う問題もある。
 ともかく当方はグランダ調布への入居により、それまでの老夫婦暮らしの不安感は薄らいだし、子供達も両親の心配からかなり解放されたことも間違いなく、何よりも有り難い。その後のホーム暮らしも概ね期待通りと云えよう。その背景として、ベネッセの老人介護事業が既に20余年の経験を経ており、特に適切に訓練されたスタフやサービスにも定評があり、経営は順調、規模(ホーム数)等においても業界をリードしているようだ。スタフについて云えば、学卒採用を中核に男子・女子のチームにより24時間サービスが提供されている。経験豊富な中年女子のパートタイマーは貴重な存在のようだ。なんと云っても介護サービスは、生身の人間にかかわる仕事で、スタフの資質も問われる訳だが、洗練されたマニュアル・訓練・経験により、ホーム内の人間関係は穏やか円滑に経過しているようだ。また、介護の重要部門として常勤看護師(2名)を中心とする入居者の健康管理・医療対応など。また契約医師(内科・歯科)の診察・治療なども適切に機能しているようだ。その他ホーム内の清潔維持や安全管理(特に玄関の出入り)などのチームの活躍も評価されよう。

◆ 前述のとおり、当方入居7年目を迎えているが、筆者の歩行が不具合になる前の当初の4年間ほどは、自立生活をエンジョイしてきた。その頃の日課としては午前中にパソコンや読書など、午後は2時間ほどの散策を楽しんだ。ホーム近辺の野川遊歩道をはじめ、古刹深大寺や都立神代植物園。足を伸ばせば、調布飛行場・味の素スタジアム・野川公園等も散策コースに入る。また、ホーム入居前からのご縁で、狛江駅前の禅寺の行事にも暫く参加を続けた。夏冬の早朝座禅会(6時開始)や日曜日の読経会・座談会等々・・・。
 更には、息子の付き添いで外泊旅行にも出かけた。広島の墓地・お寺へのお参りをはじめ、京都の浄土宗総本山・知恩院にも参拝の機会に恵まれた。「法然上人800年の大遠忌法要」に当たり、広島の菩提寺から案内を受けて、知恩院御影堂における法要に参加できた。歳の性で仏事関係の旅が多かったが、一度は家内の熱望で「大相撲クルーズ」と云う、珍しい船旅も体験し、大きなお相撲さんとの触あいを楽しんだ思い出もある。

◆ 勿論この4年間には、苦難の出来事も少なくなかった。まず、家内がホーム入居間もなく大腸がん摘出手術を受けている。医師の指示で内視鏡検査の結果、上行結腸に大きながんが見つかり開腹手術を受けた。幸い無事終了、5年を経過した今日まで再発の兆は見られていない。また、ホーム入居のきっかけになった、家内の心臓手術の後遺症も案じられるが、これまでのところ若干の体調不良は見られるようだが、90歳を超えた今日でも病院のお世話になることもなく、ホーム看護師のカウンセリング等を受けて無事に経過している。
 さて小生の方だが、転倒や熱発などの思いもよらぬ事態を経験している。不覚にも室内で転倒し、土曜日のことで、急遽ホームのワゴン車(車椅子利用)で休日診療の病院に搬送されレントゲン診断の結果、肋骨4本骨折の重傷。でも数週間ほどで一応常態に回復できた。また、熱発の件では、夜間睡眠中に見回りのスタフに発見されて、医師の往診も受けたのを覚えている。更には予防接種を受けていたものの、インフルエンザに罹り自室に隔離された。幸い他への感染もなく1週間ほどで終結を見た。何れもホームの適切な措置に救われたわけだが、もし自宅での出来事であったらと、ゾーットする思いである。
 以上は、当方の入居当初4年間ほどの体験・感想であるが、その後は前述のとおり、小生は自立歩行困難となり、今日に至る。つまり、散歩中に突然大腿部に痺れを感じ病院を受診。結果は背骨の一部が崩れて神経を圧迫する老化現象(骨粗鬆症)とかで手術は無理。背骨の崩れの進行を抑える薬物療法(毎朝看護師の介助により腹部に皮下注射)を受けている。ホームでは手押し車(シニアーカー)の使用が勧められ、筋力の維持を図りつつ、お陰で今日に至っている。病院受診などの外出時には車椅子の介助を受ける。なお、当方は現在、介護保険の「要介護2」が適用され、毎月介護保険金の支給(ホームに支払われる)も受けている(公助)。

◆ 以上、ややグランダ寄りのPRになった感はあるが、一先ずはホーム暮らしの体験・感想を述べた。ところで、このベネッセ系の事業は、(株)福武書店からスタートしていると云う。この書店の店舗が西新宿のKDD ビルに近い東京建物ビルの地下階、カフェ等の軽食堂が 並ぶ一角にあったのを思い出す。この本屋がベネッセのルーツと云うことで、些か余談になるが調べて見た。
  

 
 


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