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フェルメールの「牛乳を注ぐ女」と3Dプリンタによる立体再現(古市さんの投稿から)



会員の皆さんや KDD OB の方々から寄せられたIT関連の投稿を

ご紹介するコーナーです。



 
フェルメールの絵を立体化する
 2005年に当ホームページに掲載した「フェルメールの絵の3次元CG化にチャレンジ」(Net Interview古市靖夫さん)の第2弾として「3D絵画の3Dプリント」の話をこのページでお届けします。
 今年5月末37年度入社の仲間のうち12人が集まった同期会でフェルメールの「牛乳を注ぐ女」を小さな白い立体像にして持参された古市さんがみんなの注目を浴びました。それは3Dプリンタでプラスチックを髪の毛程度に細くして積み上げて作ったものたそうです。その記事を読んだ編集委員からもっと詳しく知りたいとの声が上がりました。古市さんにお願いしてその技術を書いていただきました。



 

3D CG絵画の3Dプリントの話

古市 靖夫(昭和37年入社)


2000年から名画を3DCGで再構築して静止画や動画を作っています。2017年からはその3DCGデータを3Dプリンタで実体化しています。

1.絵画の3DCG化の手順
                      
 
(画像をクリックすると大きく表示されます。)

フェルメールの「牛乳を注ぐ女」(Fig.1)を作例として示します。
原画から遠近法の消失点を求め、Fig.2の3DCGソフト(Shade)上で視点(カメラ)を設定し、人物、家具等を作成・設置して、レンダリング画像(Fig.3)を作成します。 完成後、視点移動させることによっていかなる位置からの画像を見ることができます。


人物は、瞳孔から足の爪まで可変な人体モデル(Poser)に本物の型紙を参考にして作成した衣装(Marvellous Designer)を着せます。基本ポーズに衣装を着せるとポーズを変更しても物理的シミュレーションで衣装も変化します。テーブルクロスはテーブルの形に応じて皺ができます。
作例の皺はオリジナル絵画と一部異なっていますが、テーブルの形が見えない部分でこちらの想定と異なっているか、画家が気分で皺を変えたのかも知れません。このような原画と再構築シミュレーションの差異を考えるのも頭の体操です。

2.3Dプリントの手順

3Dプリンタには数種の異なった原理のものがあります。ここではアマチュアが使い易い熱溶解積層法のプリンタについて述べます。


(画像をクリックすると大きく表示されます。)

 直径1.75mmのプラスチックの紐(フィラメント)が本体(Scoovov X4)の後面にあるリールからFig.4のガイドチューブを経て、ヒータブロックで溶かされ、ノズルで細い糸(0.05mmから0.2mm)なり、下方に動くプリントベットの上に積層されます。ノズルは前後、左右に動きます。この制御は3DCG-積層変換(Slicer)で行われます。Fig.5のプリント(Repetier-Host)は、0.2mmの糸で456層、高さ90㎜で7時間10分かかりました。

3.余話

ついでに、ベラスケスのLas meninasの3DCG再構築で、鏡中像論争に決着をつける論文(像はCanvas)を共同発表し、Washington Postにも紹介されましたが、まだ定説にはなっていません。


Googleで furuichi las meninas で検索して下さい。
(2018.6.14)

以上


 


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