連載コーナー


まちだより
まちだより

 
 

 

 

 

姪っ子は 可愛い

 

 私には、心置きなくメールを交換し合う姪っ子(兄の長女)がいます。年はアラフォーですが、今でも私のことを「かおちゃん、かおちゃん!」と慕ってくれています。両親が長身なだけあって、ピンヒールを履くと170センチ以上にもなってしまうモデル体形は羨ましい限りです。小学校から大学までの一貫教育のせいか、どこかホンワカしていて、せっかちで慌て者の私とは正反対ですが、なぜかウマが合います。受験知らずで、競争心の無い彼女ですが、不思議なことに水泳大会に出れば優勝してしまうし、ピアノの発表会に聴きにいけばいつのまにか、ベートーベンを弾きこなせているはで、な~んでも一通りはできてしまうのでした。だから、何かひとつを究める情熱が無いのか、ほどほどのところでやめてしまう姿に、この不器用な叔母は、「もったいないなあ~」と思っていました。
 いつも彼女といると、こちらまでオットリふんわり気分になるのですが、あるとき、この子はけっこう強いポリシーがあるかもしれないと感じた出来事がありました。
 同級生の中で一番就職活動に積極的でなかったのに、超有名企業に合格したときは、まわりがドッと驚きました。しかし、もっと驚いたのは、「ジュエリーデザイナーになりたい!」という沸々とした自分の夢を捨てきれずに、勤務終了後にアクセサリー専門学校に通い、卒業に際しての「ジュエリー作品発表会」に私を呼んでくれたのです。親心ならぬ叔母心で、お祝いに彼女らしいシンプルでスッキリとした小さな緑の石の指輪を買いました。その後、彼女は退職し、顧客がつくようなデザイナーとしての道を歩んでいます。
 今でも、何か私に話したくなるときは、「かおちゃん、一緒にごはん食べませんか?」と突然メールが来て、ドキンとします。なにせ、10年前彼女が結婚を決めるときがそうでしたから・・・。彼女と会うときには、私の小指にしか入らないあのとき買った指輪を必ずつけていきます!
 
写真:会員の皆さん
文:町田香子

 

 

いいね!ボタン

 

 


 

 メッセージもよろしく

「まちだより」へのメッセージ

「まちだより」の著者 町田さんへメッセージを送りましょう。

「まちだより」の著者 町田さんへのメッセージを書き込むことができる欄を設けています。

「+メッセージ追加」をクリックしてログインし、表示されるフォームに感想やコメントなど自由に書き込んで「決定」ボタンをクリックしてください。(既にログイン中であれば、表示されている「+追加」ボタンをクリックしても書き込めます。)
メッセージに対するコメントや返事は、表題をクリックすると表示されます。

ログインせずに上の❤ハートマークの「いいね!」ボタンをクリックするだけでも構いません。