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映画『私は、マリア・カラス』を観て

島崎 陽子  

 昨年暮れ、映画『私は、マリア・カラス』を観てきました。最後の字幕の“享年53歳”に侘しさを感じながら劇場を後にしました。
 人を魅了する華やかな顔立ち、洗練しつくされた衣装、服、立ち居振る舞い、そして圧倒的な歌声と歌の技術、これ以上のディーヴァは存在し得ないと感じさせるほど、聴衆を引き付ける全てを兼ね備えていたオペラ歌手。ドキュメンタリー映画であり、プライヴェイトの映像や知人の方々の生々しい発言がリアルで、息を呑みながらの2時間でした。
 インタビューに答えるマリアの素朴な姿に素の人間性が垣間見られ、親しみを感じることができました。ごく普通の女性の表情があり、はにかみがあり、笑いがあり…。舞台や移動時に見られるオペラ歌手としてのマリアのみではなく、インタビュー時のざっくばらんなマリアが交互に終始流れていたことで、どこかほっとし、安堵感を感じました。遠い存在のマリアと身近な存在のマリア。しばらく時間が経った今、その両者の映像が交わることなく、別個の人格の女性として私には刻まれているという不思議な現象が起こっています。
 美空ひばりしかり、天から才能を与えられた女性の生き方を問われる作品でした。
 映画に登場してくるセレブリティも見応えがありました。エリザベス2世、ヴィスコンティ、ジャクリーン・ケネディ、オナシス、グレース・ケリー、レーニエ3世、ジャン・コクトー…。
 それにしても、ノルマ、蝶々婦人、椿姫、トスカ、マクベス、と、まるで当時の劇場にいるような感覚の映画でした。すごかったああ、迫力はあるし。 「鬼気迫る歌いぶり」と表現した音楽評論家もいるとのこと、納得いきます。「モーツァルトは退屈」とマリアが言ったとのこと。マリアであれば、これも納得。
 30年近くも前のこと、初めて訪れたミラノスカラ座にマリアの写真が掲げられていました(常設か特設か記憶になし)。その初めての出会いから気になりつつも30年という長い月日が流れ、今回の映画でやっとマリアと触れ合うことができたという思いです。激動の時代を駆け抜けたディーヴァ、マリア・カラス、鮮やかな真っ赤なドレスとともにしっかりと脳裏に焼き付けられました。
 k-unetにはオペラが大好きな方もいらっしゃいますので、そのような方々のお話もお聞きしてみたいです、マリアをどう思われていらっしゃるか。お待ちしております。
  “マリア・カラスの声ほど、強烈なカタルシスをもたらすものはなかったと言われる”(パンフレットより)。

 (2019.1.20)

 


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