連載コーナー
5月24、25日の2日間にわたり、竹芝桟橋で伊豆諸島・小笠原諸島のお祭り「島じまん」が開催されました。これは、各島々から魅力溢れる郷土料理や特産品の販売、特設ステージでは郷土芸能の実演などが楽しめるイベントです。 実はこのイベントで、新島育ちのSちゃん、Kちゃんと42年ぶりに会えるとわかったのが1ヶ月前!一日千秋の想いでこの日を待っていました。というのも、父の新聞社の仕事の関係で、東京七島新聞の支局がある新島には、毎年夏に小さい頃から家族でお世話になっていたのです。 竹芝桟橋から夜の10時発の東海汽船に乗りこみ、東京湾を出た途端、毎度船酔いに苦しみましたが、早朝7時に島が見えて「はしけ」と呼ばれるポンポン船に乗り換え上陸すれば、あら不思議、すっかり船酔いも忘れています! 当時のSちゃんやKちゃんとは、毎日家族のように一緒にご飯を食べて、海で泳いで遊んでもらい、島に初めてできたボーリング場でゲームをしたり。打ち上げ花火を子どもだけでやったときは、Aちゃん家の五右衛門風呂に落下、入浴中の父上に多大なるご迷惑をかけましたっけ。 夏の新島は白い砂浜とコバルトブルーの海が最高に綺麗で、私の自慢の島でした。料理で忘れられないのは、貝のような「カメノテ」を入れた味噌汁、絶妙な匂いの魚の「くさや」、特にアジのすり身にシソを入れて練って油で揚げた名物料理「タタキ」のホクホク感は子どもながらに逸品でした。
そしてついにドキドキして待った「島じまん」のステージでは、渋谷駅のモヤイ像の制作者を父上にもつSちゃんがフラダンスで登場、エキゾチックな横顔は昔と変わらずで、Kちゃんに至っては、「新島風陣太鼓」のリーダーとなっていました。太鼓の躍動感溢れる響きに、足が震えるほど感動しました。そして1週間後、Aちゃんのご高齢の母上が作ったあの逸品料理「タタキ」が冷凍宅急便で届いたとき、キラキラとまぶしかったあの夏が蘇り、懐かしさで胸がいっぱいになりました。
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