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まちだより
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マスク美人

 道行く人は、全てマスク、マスクの日常です。コロナ感染防止策の一手段だったのに、最近は「マスクがファッションになった」という風潮を感じます。ホラー作家の平山夢明氏が「マスク美人が多くなった」と言えば、瀬戸内寂聴さんは「マスクは魔物」とまでおしゃっています。確かに、マスク姿の眼光鋭い男性や、大きな潤んだ目のお嬢さんと相対して話しをすれば思わず、理想的な顔立ちをかってに想像して見惚れてしまうかもです。

 私は、マスクがファッション化した一因はテレビで報道される政治家たちの個性的マスクのインパクトにあると思います。特に都知事・小池百合子氏のマスクには興味がありました。2度とテレビで同じ物を見たことが無いし、生地もレースなどの高価で凝ったものが多く、手作り感が満載です。お忙しい百合子氏がまさか、ご自分でお裁縫はなさらないと思ってましたから、記者会見で「ご近所の方の手作り品です」との答えを聞いて、「わが意を得たり」と私のホームソーイング熱が再燃しました。自粛期間中、朝日新聞に掲載されていた「ハンカチからマスクへ」の型紙を元に、子どもたちの幼稚園の頃のハンカチを引っ張りだしてきて縫うこと5枚!

 これを付けて商店街を歩くと、小さな子どもたちがキラキラした瞳で、嬉しそうに私を見つめるのです。思わず「なぜ?」と不思議だった私の疑問は、同じ歳の友人の一言で解決しました。「町田さん、いまさら、ちびまる子やキティちゃんの柄でもないんじゃない?」。

 きっと、子どもたちには、私は「マスク美人」じゃないけど、「楽しいマスクおばちゃん」くらいには見えているのではと、遊園地の人気者気分を味わっています。

 

(文 町田香子)